抗議文
我等の声、即ち日本民族の声なり。 我等の怒り、即ち日本民族の憤激と知れ。 去る七月五日、貴国が我が国日本に対し行った、弾道ミサイル威嚇発射行為に対し、一億三千万日本国民を代表し、満腔の怒りを込めて抗議する。 貴国はこの日、七月五日午前三時三十分過ぎから、同日午後五時二十分頃にかけて、我が国に向けて、合計七発の弾道ミサイルを発射するという、挑戦行為に等しい暴挙に出た。貴国が発射した七発の弾道ミサイルは、いずれも我が国の日本海沿岸より数百キロ離れた海上地点に着弾し、我が国の国土に直接的被害を与えることはなかった。しかし、だからといって、貴国の今回の暴挙が許されるはずもない。貴国の今回の卑劣なる威嚇行為は、心ある日本人の怒りにまたしても火をつけたのだ! 想起せよ!「九月十七日」を!今より遡ること約四年前のこの日、我が国の小泉純一郎内閣総理大臣が訪朝を果たし、貴国の国家主席である「金正日」との間で首脳会談を行った。この両国首脳会談の席上において、貴国の「金正日」国家主席は何を口にしたか!そう、我が国日本国民に対する「拉致」に関して、公式に謝罪したのだ。その上で、我が国と貴国との間において取り交された、いわゆる「日朝平壌宣言」には、貴国による我が国国民への拉致に関する「遺憾の表明」と「再発防止の措置」という文言の他に、「国交正常化交渉の再開」、そして、「国際法の遵守と北東アジアの平和と安定」なる文言が明確に盛り込まれたのである! しかし、現実にはどうであろうか。どうやら、貴国にとっての「九月十七日」は、日本という「小うるさい隣人」への「愛想笑い」に過ぎなかったようだ。「日朝平壌宣言」より約四年間。この間、貴国はこの内容を一項目たりとも守ろうとはしていないではないか!「遺憾の表明」とは何だ?数百人に及ぶといわれる我が国国民の拉致被害者の内、ほんの一握りの被害者を帰国させただけで、「拉致問題は解決済みだ」と傲慢に開き直って見せるのが貴国流の「遺憾の表明」なのか?ましてや、わずか十三歳という幼さで、理不尽に異国の地に連れ去られた「横田めぐみさん」に関しての貴国の対応には、心ある日本人は怒髪天を衝くが如き怒りを覚えている!貴国は横田めぐみさんに関して、「死亡」という一方通知で強引な幕引きを狙ったものの、御家族を始め、同胞の悲境に胸を痛める日本国民の激しい怒りの前に、次に渋々「遺骨」なるものを提出した。しかし後のDNA鑑定によりこれがまったくの別人のものであると露見するや、「日本政府のでっち上げ」とヒステリックに喚き散らす。挙句の果てには、元・「夫」や「娘」なる人物までマスコミの前に引っ張り出し、めぐみさんの「死亡」を躍起になって既成事実化しようと狂奔するその姿勢は、まったく、御家族を、我が国を愚弄しているとしか言いようがない。 そして、「拉致」に関する対応のみならず、「国際法遵守・北東アジアの平和と安定」という重大なる項目に関しては、先般七月五日の貴国の暴挙を上げれば、もはや言わずもがなであろう! 我々は強く警告する!我が国日本は、「信義」には「信義」をもって応える「道義国家」である。しかし、「理不尽なる暴力」「巨大なる不条理」には、決然と起ち「武力」をもってこれを跳ね除ける!貴国がこのまま侮日・反日行為を停止せず、東亜の安寧を乱し続けるならば、我等日本人はまさしく「一億火の玉」と化し、貴国に正義の鉄槌を下すであろう。 先に述べたように、日本は「信義」を重んずる「道義国家」である。貴国が四年前の「九月十七日」に、我が国に垣間見せた一片の「信義」を、我等は今一度信じてみたい。かつて我等の先人達は「アジア主義」を標榜し、西洋列強の侵略・圧政に苦しむアジア同胞を救済せんとし、正に身命を賭してアジア各国に飛翔した。我等は先人達の道統を継承する者として、現在、再び迫りくる西洋の悪しき魔手をアジアより駆逐せんと奮起している。アメリカを始めとしたいわゆる「国際主義=グローバリズム勢力」は、いま朝鮮問題を皮切りに、着々とその勢力を東亜にむけて拡大しつつあるのだ!貴国はその足がかりとして、グローバリズム勢力に利用されているという事実を直視せよ!貴国の今回の暴挙は、日本を憤激させ、アメリカを喜ばすだけの結果に終わったのだ!貴国の暴発は東亜を乱し、アメリカのアジア干渉に格好の口実を与えてしまうのだ! 我等は今回の貴国の挑戦行為に対し、日本民族の怒りを込めて警鐘を促すとともに、東亜の秩序安定を再び西洋の魔手に委ねてはならぬということを、ここに強く訴えるものである。 平成18年7月5日 統一戦線義勇軍 中央委員会 |